「マネックス証券」は投資信託購入時の 「小数点以下(端数)の口数処理」で「切り上げ」を採用しています。100円積立のように購入金額が小さい場合、そのパーセントもバカにならないと感じます。そこでこの「端数切上処理」をもう少し掘り下げ、活用方法を考えてみることにします。
「0.5」口はいくら得するのか
まず最初に「切り上げ」のメリットについて整理します。1回の購入で、小数点以下が切り上がり、得する口数というのは平均「0.5口」位だとおもいます(多分)。この「0.5口」は金額にする場合、当然その投資信託の「基準価額」によって違ってきます
- 基準価額 10,000円 0.5口 → 0.5円
- 基準価額 20,000円 0.5口 → 1円
- 基準価額 30,000円 0.5口 → 1.5円
- 基準価額 40,000円 0.5口 → 2円
- 基準価額 50,000円 0.5口 → 2.5円
- 基準価額 60.000円 0.5口 → 3円
- 基準価額 70,000円 0.5口 → 3.5円
大雑把にとらえるとこのような感じになります。当然ながら「基準価額」が高い商品ほど、端数切上のメリットは大きいことが分かります。
3つの作戦
上記の端数切上メリットを踏まえ、これを最大限利用する作戦を3つ考えてみました。
- 「100円貯金」作戦
- 「高価額商品」積立作戦
- 「インデックス」組み合わせ作戦
「100円貯金」作戦
子供が100円玉貯金をするように、投資信託で毎日コツコツ貯金をしていこうという作戦です。貯金箱で100円玉を貯めても利息は付きませんが、「切り上げ」処理の投資信託は必ず上記金額がプラスされます。そこで価格変動の少ない「債権」を毎日100円づつ積み立てれば、利息付きの100円玉貯金になるのではないかと考えました。
今現在、普通預金が「0.001%」、定期預金が「0.01%」という超低金利の時代です。仮に100円に対して0.5円増えるのであれば「0.5%」ですから、これは大きいです。毎日わずか100円単位ですが、複数の商品でこれを行えば積立金額を増やすことも可能です。
ただ投資信託の「債権」はやはり「リスク資産」であり、価格が下落するこがあります。ここを理解できないと100円玉貯金の代わりにはならないので注意が必要です。
「高額商品」積立作戦
投資信託の中には昔から運用されていて「基準価額」がひじょうに大きくなっている商品があります。それら商品は100円で積み立てると、買った瞬間から「+3円(3%)」とか得します。これはめちゃくちゃお得ではないでしょうか。なので「基準価額」の大きな商品だけを選び、積み立てる作戦を考えました。価格が上がらなくても3%は確実に増える計算が成り立ちます。
参考までにマネックス証券で毎日100円積立できる「基準価格」の高い商品には下記のようなものがあります。(基準日:2021年8月24日)
- フィデリティ・アジア株・ファンド 基準価額 72,271円 信託報酬率 1.903%
- ブラックロック日本小型株オープン 基準価額 70,552円 信託報酬率 1.793%
- JPMザ・ジャパン 基準価額 69,264円 信託報酬率 1.87%
- SMTAMダウ・ジョーンズ インデックスファンド 基準価額 58,828円 信託報酬率 0.759%
- ひふみプラス 基準価額 50,252円 信託報酬率 1.078%
「基準価額」の高い商品は「アクティブ」が多く、信託報酬が高いものが多いです。しかしその信託報酬を超えるリターンが最初からあるのであれば、この作戦は使えるのではないかとおもうのです。
「インデックス」組み合わせ作戦
資産形成には信託報酬の安い優良な「インデックス」を積み立てることが、最適解なのは間違いはありません。しかしそのような優良ファンドはいくつもあり、甲乙つけがたく、絞るのが結構難しいです。であればそれに悩むことなく、絞らずに複数で積み立てたらどうかというものです。例えば1商品を毎月1万円積立するのではなく、4つの商品に分けて毎日100円積立をするという作戦です。( ※毎日100円積立4本は、月額2,300円×4本=9,200円程度になります )
投資初心者の管理人は複数の商品に投資した方が、なにやら安心というか納得感みたいなものがあります。(早い話、あれもこれも投資したいのです)なおかつ端数の切り上げメリットを享受できるわけですから、いいことずくめとおもっています。
まとめ
これはあくまで管理人の勝手な思い付きの投資方法です。中には全く意味がない作戦もありますが、後日、実践結果を報告させていただこうとおもます。
「毎日100円積立」は投資初心者が、少額から無理なく投資をスタートさせるのに一番適した方法です。ですからある程度経験を積んで本格的に資産運用する段階になったら、卒業するものなのかもしれません。しかしリスク許容度の低い管理人は「毎日100円積立」から離れられません。もう少しこれにしがみついていこうとおもいます。